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リ・インベンション

         

リ・インベンション-概念のブレークスルーをどう生み出すか-

リ・インベンション: 概念のブレークスルーをどう生み出すか
リ・インベンション: 概念のブレークスルーをどう生み出すか三品 和広 三品ゼミ

東洋経済新報社 2013-03-15
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神戸大学経営学部の三品ゼミの面々による著述と、教授による編著。前回、
総合スーパーの興亡でのメンバーが重なるが、前回の反省点か(?)学生臭さというのを
意図的に消したそうだ。これは評価したい。

         

私も読みやすく感じたのと、全体的な流れに編著のリズム感が変わるところはひとりの著者
の意見書ではないから異なる点もあると思うが、前著より、うまく間取られていると感じた。

さて、本書の内容としては、イノベーションでは難しい。その根拠と概念を描き、では
どうしていくべきなのかを中心に記載されている。中世の話などちょっと考え込んでしまう
けど面白いと思えれば本書は難なく読み込めるように感じた。
ちなみに本書のタイトルだが
「リインベンションとは、狙い定めた事物をゼロから再び再発明する という意味ですが、
それを私は前衛への挑戦と意訳します。」

とのこと。20代の著者人への応援も入っているのかも。

目次から

1.なぜリ・インベンションなのか
 織機の快挙と悲劇
 西洋芸術史の教訓
 脱イノベーション

2.これがリ・インベンションだ
 起業家の挑戦
 企業家の挑戦
 大企業への挑戦

3.どうリ・インベンションするか
 製品企画へのヒント
 推進体制へのヒント
 企業改造へのヒント


自分が気になったところ

市場が移ろうとき、従来市場の枠内でイノベーションを地道に重ねても全く報われない

「重要な意思決定に合議で望む会社では、機能の足し算は出来ても、引き算がなか
なかできません。」

常識に疑問を呈し、それに挑戦する以上、仕掛ける側の本気度が問われるのは当然
です。誰かの成功にあやかるための二番煎じ、または単なる思い付き程度と判断した
試みを消費者は自らリスクを取って支持することはありません。

Will事業の失敗から
「り・。インベンションを推進しようと思うなら<やりたいこと>のある人を中心に据える
必要があります。安易な社内公募に走ると、顧客にそっぽを向かれるだけです。VVC
はこの点を証明したプロジェクトとして脳裏に焼き付けておきたいものです。」

一般に、リ・インベンションに適した逸材は、日本のプロ野球チームでいえば
外国人選手のように扱うのが良いと思います

具体的な事例は、他ではあまり見ない事例なので面白かった。

OXO
ベイブレード
ネスプレッソ

は特に必見だ。ただネスレの事例を見ていても、うまくやる人ほど、社内とは
うまくやれないという実例でもある。これは教訓にしたいものだ。

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2014年01月04日 13:52に投稿されたエントリーのページです。

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